ホーム 会報 短歌 短歌 『小児科外来』 平井誠一 聴診器当て、集中すれば、顔近づき目が合う五ヶ月男児 解熱せず、所見乏しく、思案して触診の手を離す十九時 紹介児見舞えば、一瞥のあと点滴の手で本読み続ける 放射せる青年の気なく、内向く葛藤、診察場の沈黙 三歳女児、きれいピンクと指差す消毒液の色の偽り 戻る